冒険のエスプリ_11 / Silver & Black

日本人離れした体格の友人のOさんはカーエンスージアストの1人でその日も東1丁目のとあるcafeでクルマの話をしていた。
彼はいつもエレガントな格好でアットリーニのジャケットをさらっと着こなす。
僕はその上質な素材をチェックするため挨拶の時に右手をすーっと出し握手し、左手で相手の腕をポンポンと撫でるのだ。これは元フェラーリ会長だったルカ・ディ・モンテゼーモロ氏が挨拶をする時に相手がどんな素材の洋服を着ているのかチェックする所作だそうだ。何ともイタリア人貴族にありそうなこの話を聞いて以来真似をしている自分がいる。
外のオープンテラスでカフェラテを飲みながら八幡通りを行き来するクルマを眺めていると1台の古いナローが通ったのを皮切りに、Oさんが僕はポルシェだったらシルバーボディに中は漆黒のレザーに乗りたいなと。イタリーのクルマが大好物な彼だけに僕もシルバーボディーに黒か〜と最初は普通じゃんって思っていたけれど、月日が経つにつれてポルシェのシルバーに内装は漆黒のシンプルな感じがツボに入って来た。昔のレースではポルシェは圧倒的にシルバーのボディカラーが多く活躍していたと言う敬意も重なった事もあるに違いない。
黒にもシルバーにもエレガントな領域が存在する事は事実だし清潔感がある。
そして自分の身の回りのプロダクトに関してもシルバー&ブラックを意識し始めて気づいたらキャンプグッズまで。
ただ無機質なこのシルバーボディーに軽量化の為のドットの漆黒がまさに芸術的。
Simple is the best of the best.
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